クリュッグ シャンパーニュとの接点は?
ミュージシャンというものは快楽主義者だと思っています。私も美味しい料理や仲間と過ごす時間、美しいピアノ、クリュッグのシャンパーニュが大好きです。音楽もクリュッグも、その歓びは誰かと分かち合うもの。誰かに伝え、同じ時間を共有するためのものです。私はアーティストとして常に完璧を追求しながらも、人生の一瞬一瞬を愉しむことを大切にしています。クリュッグはこうした価値観を象徴する存在だと感じています。クリュッグのシャンパーニュは私に品質や芸術性、知識、寛容、サヴォアフェール、真のプレステージを連想させます。メゾンとコラボレーションができることを嬉しく思っています。
初めてのクリュッグは?
レマン湖畔でのモントルー・ジャズ・フェスティバルでのことです。創始者兼ディレクターのクロード・ノブスに招かれて、プライベートラウンジで味わったのが私にとって最初のクリュッグ。クリュッグ グランド・キュヴェでした。
ミュージックペアリングのために選んだ音楽について教えてください。
クリュッグ グランド・キュヴェ
クリッグ グランド・キュヴェにはカウント・ベイシー・ビッグバンドがぴったりだと思います。120を超えるワインをブレンドしたグランド・キュヴェは極めて豊かで力強く、寛容や分かち合い、興奮、ダンス、歓びを連想させます。カウント・ベイシーのようなビッグバンドが理想的な組み合わせではないでしょうか。
『Corner Pocket』はとても賑やかで、気持ちが高揚し、周りの人々と愉しい時間を共有したくなるような曲。クリュッグ グランド・キュヴェを愉しむ時にも同じ気持ちになります。
クリュッグ ロゼ
クリュッグ ロゼには、私が作った曲『Dance』を選びました。このシャンパーニュは多くの驚きを与え、夏の日のパーティーや友人とのバーベキュー、その場を満たす熱狂のようなものを感じさせます。シャンパーニュと音楽の共通点である歓びの共有を促すようなペアリングになると思います。
クリュッグ 2000
クリュッグ 2000には、ハービー・ハンコックの『Butterfly』を選びました。彼は私のヒーロー。極めて多才で独創的なミュージシャンで、何をも恐れることなく、あらゆることに挑戦し続けています。2000年は、気候に関しては不順な年だったと聞いています。だからこそ、周囲の環境にとらわれず素晴らしい音楽を生み出すハービーの作品を合わせてみたいと思いました。さまざまなスタイルを取り入れ、融合する彼のスタイルが大好きです。激しさと精緻な感性併せ持つクリュッグ 2000に通じるものがあると思います。
クリュッグ 2003
クリュッグ 2003のような美しいマスターピースには、キース・ジャレットの『Vision』がふさわしいでしょう。わずか48秒の曲の中に、雄弁かつ直接的にあらゆることが表現されています。生き生きと鮮やかで、包み込むような音楽。明確なメッセージが真摯に伝えられている、クリュッグ 2003にふさわしい一曲だと思います。
クリュッグ クロ・デュ・メニル2003
モーリス・ラヴェルの『G concerto』のアダージョを選んだ理由は2つあります。まず、子どもの頃からずっと聞いていて、今も大好きな曲だということ。そして、単一品種のブドウを使用しているクロ・デュ・メニルのように、ピアノソロで曲が始まるためです。それぞれが唯一無二の存在であり、簡潔性や愛、誠意、真実という要素が巧みに表現されていると思います。両者が伝えようとするメッセージは水晶のように一切のよどみがなく、美しく、簡潔です。それでいて、非常に大きく、インパクトの強いものです。クリュッグのクロ・デュ・メニルを訪れた時、その小さな区画がこれほどまでに素晴らしいシャンパーニュを生み出していることに驚きました。
クリュッグ クロ・ダンボネ
クリュッグ クロ・ダンボネ 2000には、ビリー・ホリデイの『God Bless The Child』がすぐに思い浮かびました。彼女の歌い方が唯一無二のものだからです。歌も重要ですが、ここではその声に注目しました。ビリー・ホリデイの個性的で類まれな歌声に耳を傾けてみてください。クリュッグ クロ・ダンボネもまた、同じ言葉で表現できるのではないでしょうか。独創性、個性、希少価値。そんな言葉がぴったりです。限られた区画で栽培されるピノ・ノワール同様に、ビリーの歌声も極めて特別なもの。感動と真実をまっすぐに届けます。